【これから社長に必要なこと】
私は長年社長をお客さんに資金調達の支援をしてきた。金額も20億円を超えるしクラウドファンディングに限って言えば日本一の自負がある。でも25年の経営支援と称するこの中で私は大きな過ちを20年にわたってし続けてきた。
それは、資金調達だ。
日本という国は幸にして挑戦者が少なく、資金が溢れている。だから形式を整えるテクニックと情熱を見せるテクニックがあれば比較的容易に資金調達できるのだ。これが補助金や助成金だともっとちょろい。でもこうしたお金は社長には不幸以外を招かない。お世話するコンサルタントには美味しい仕事だ。もちろん話題になりニュースに出るような成功者もいるがこれは例外的だからニュースになるのだ。
本質的な事業の成功を目指すか目の前の資金調達を目指すか。私は5年前までは目の前の資金調達を支援していた。戦略形式と情熱の見せ方を整えれば資金調達ができるのは私の実績が示すとおりだ。しかし、その後その多くの会社が倒産した。戦略も情熱も形式的で薄っぺらだったのだ。でもその時は社長もそのことに気がついていない。100%考え抜いた戦略であり100%以上を出し切った情熱だった。でも社長にとっては100%超でも世間的にはレベルが達していないことに社長も私も気づけなかった。
気付くこと、気づいて自分で作らない限り成功はしないことを知り、社長自身が気がついていない情熱の源泉や価値観を見つけてもらい経営理念を作成すること、経営の基本の型を習得して社長自身の思いが実現できる戦略を構築すること。これができれば、多くの社長が成功する、成功までしなくても最低でも不幸にはならずに再挑戦できる、そんな資金調達であれば結果として国力も上がるはず。そう信じている。
事実東南アジア各国はそうして国力を上げてきた。21世紀の初頭にして日本も資本主義が始まった。上位0.3%に過ぎない上場企業という例外企業だけが許されていた社長にとってリスクのない資金を活用した経営。夢を追うのにリスクはつきものだが、失敗した時に人生がダメになるとか、まして生死に関わるようではリスク過多でバランスが悪すぎる。そんな国にバイタリティは生まれない。
社長はバカだ。安定した収入と安定した地位を求めず、家族を不安にさせ心配させ迷惑をかけてそれでも、何かやり甲斐、生き甲斐や将来の夢を求めて社長をしている。そんな人が日本には400万人もいる。その99.7%が中小企業と言われ、大企業と差別を受けて扱われるけど、その99.7%の社長が日本経済をつくっている。だから学んでください。経営能力を身に付けなければ淘汰されるんです。経営能力を身につければ夢が叶う人生が待っているんです。きっかけは資金調達でいいから、そのために必要な、たった二つのこと折れない心が宿る経営理念と成長と確実な資金をもたらす経営戦略、この二つを記すことだ。